アニメ版デレマス二期の不満をつらつら

・結局最後まで「笑顔」「冒険」「キラキラ」というふわふわしたフレーズを多用して、常務の方針との対立も、「まあアイドルは自分らの想像を超えてっちゃうんでグダグダ言っててもしゃーねえw」でフワフワと終った。流石に逃げというか着地点を無理くり放りだしたように感じる。

 

・肝心のライブシーンは力つきたとしか思えない。というか2期は基本的にライブシーンは止め絵が多くてほとんどライブシーンの楽しみがなかった(ライブ以外の部分も延々と曇り展開ばかりだったし)。

 

・積み重ねてきたものが無さすぎるというか薄すぎる。なので回想に感慨深い想いに浸ることもできなかった。特にNGは、日常生活のなかで集まって食事をしていたりとかそういうチーム感が完全に欠けていた。だからNGは大切な集団云々という話が出ても惹かれるものがなかったな。

 

・アニメ化だというのに、まさかNGもTPも株を落とされるようなシナリオになるとはいったい誰が予想したのか。卯月復活回も、自主ダンスレッスンしかやってなくてリハーサルを一度もやっていなかったのに飛び入りでライブを成功させてしまうというご都合っぷり。「想像を超えてくる」在り方として考えても疑問符が残る。

 

・ファンの扱い。たとえばアニマスでは律子が1話だけアイドルとしてライブを行うエピソードがある。そこでは律子がアイドルを退いて以降もずっとファンでいてくれた人が色々と働きかけてくれる、アイドルという仕事はファンあってのものだというを強調するエピソードが出てくるが、そういった点が触れられることは無かった。

 

モバマスの方では毎週「NOMAKE」と「マジックアワー」を配信しており、NOMAKEのほうでは本編で語られていなかったエピソードというのを毎週やっていた。ここでヘイトを買いそうなキャラ発言とかをフォローしていたわけだが、視聴者の9割は存在すら知らなかったと思う。

 

・アイドルの人数が多すぎるからCPにメンバーを絞ったのだろうなあと思ったら、結局二期で登場アイドルが更に増えてきて、元々あまり喋れていなかったキャラが更に喋れなくなってしまった。本末転倒なのでは。常務はヘイトを引き受けるキャラとしては気配りが充分すぎるほどだったが、彼女にとってアイドルとはどういった存在なのか、なぜここまで成果にこだわるのかといったバックボーンは一切語られることはなく「346のブランドが~」で終始貫き、実務的な性格のはずなのにやたらポエミーなやりとりを行う。2期のシナリオを引っ張っていく敵役として考えるには優しすぎたし、かといって共感することもなかった。まあそういうもんだよねとは思うが、ならどうして延々と....

 

・NGで凛が云々というところではあれだけの騒ぎが起こったのに、美波はあっさり送り出してしまうという対比は何かあるのかな?と思ったが特に無かった。一体なんだったんだ?大人力アピールのため?

 

・二期序盤で楓さんが「私はファンの皆さんと共に歩んでいきます」と常務に反発したエピソードは素晴らしいと思うが、これを最初に持ってきたのに結局ファンのこととか一切考慮せずにふさぎ込む卯月とかは、お前先輩から何も学んでないのかって気分にさせられてしまう。後半に持ってくるべき話だったと思う。

 

・Pは惜しいキャラ。一期では裏方としての有能がよくわかり、コミュニケーションは苦手だけど能力を発揮して頑張っている様子が伝わってきたが、二期においてはそういった描写が省かれまくり、アイドルは曇りまくりで本人は笑顔ですbotと化しつつ常務とポエムライブバトルを繰り広げるアホキャラになってしまった。

 

総評としては、やっぱりキャラが多いソシャゲ原作アニメで一本のシナリオやるために登場キャラ絞ったのに肝心のキャラ演出がザルだったら意味なくなっちゃうし(ずっとゲームを支えてきた原作の未央担当Pとしても精神的被害を受けた)、それが無理でもせめてアイドルアニメだったらライブシーンはきっちりと動かしてほしかった。

 

一期はまだよかったが、二期を視聴するくらいなら最初の二話で止めて

ガンガンのNG漫画を読んだ方が絶対によい。