うたわれるもの 二人の白皇を終えて【ネタバレ】

容赦なくネタバレ。

 

うたわれるもの 二人の白皇を終えた。

言いたいことが無限にあるので時系列無視して雑文を並べていく。

先に述べておくが、俺は良作だと思ったし満足している。

 

■新しい仲間たち

正直『偽りの仮面』中盤までは大した個性もなくバカ騒ぎしてるだけでどうすんだろうこいつらという感じだったが、『二人の白皇』でちゃんと各キャラが掘り下げられたことで見事に悪いイメージは払拭された。正直、無印のメンツよりも好きかもしれぬ(フミルィルは除く)。

キウルは戦闘中のセリフの格好良さがすがすがしかったし、

アトゥイの愚痴に付き合って朝まで飲み明かして送って帰るシーンも結構好き。

ノスリはいい女。

シノノンはメンタル強いし要領もいいしでかなり将来有望っぽい。

ルルティエは「二人の白皇」で逆にキャラが薄れた気がする。

 

■ハク

能力的に秀でているわけでもないハクがなぜか人に頼られるのは霊長類としての特性によるものだろうなと思ったが、それはただのきっかけに過ぎないのだろうと進めていくうちに思った。頼れるところは頼れる良い主人公だ。

怠け者のハクがオシュトルの後を継ぐことを決意して、死んだのは自分だということにしてまで己を偽り続けるというシチュエーションは正直かなりグッと来た。

絶えず演じ続けていたことで、半ばオシュトルと同じような人間性を獲得し始めて居たりとかも良い。

 

■クオン

メインヒロインではあるのだが、ただの村娘でありながらハクオロの支えとなり続けたエルルゥと比較するとむしろキャラは弱い部類かもしれない(属性はてんこ盛りだけれど)。前作のディー的な要素をかかえた時限爆弾系ヒロインということが明示されただけで、もうラスボスだろうなあと予想がついてしまう。

ラストの戦闘、仲間がずっと「クオン、帰ってこい!」的なセリフを言い続けるのでむしろ冷えてしまった。トシをくったということなのかもしれんなあ。

 

■ウォシス

描写が足りなさ過ぎる。こいつが黒幕だろうなというのは全プレイヤーが把握できていたことだとは思うが、不明すぎた動機や出生が後半で一気に開示されるのが唐突すぎる。

愛玩人形代わりに自分で作成した美少年をはべらせているところも正直かなり気持ち悪かった。しかもそいつらは、あえて愛玩人形としての存在であることを自覚しながらあくまで妄信的で、やらかしまくりなウォシスの考えをただすこともなく、シチーリヤをのぞいてウォシス=正義でつらぬきとおした挙句謎の成仏。地獄に落ちろ。

そもそも最後にウォシスのスイッチが入ったのもコイツラのせいだし、全く感情移入できなかった。

不幸なヤツだが、自分の意志でやらかしたことの規模がデカすぎる。

良い意味で胸糞悪いキャラ。

 

■エントゥア、フミルィル

こいつら存在してる意味なかったんじゃ?

特にエントゥアはファザコンこじらせてヴライを生きながらえさせてしまい、

命の恩人であるオシュトル(ハク)の寿命を短くするという最悪の立ち回り。

しかもしれっと幸せそうに暮らしつつなんかイタク王に上から発言だった。

 

■登場人物が繰り返す『失敗』

『偽りの仮面』では帝が焦ってトゥスクル進行を決定してしまった。ネコネが飛び出したせいでオシュトルが死亡し、ハクが自分の存在を消すことになってしまった。

『二人の白皇』ではエントゥアが無責任にヴライを助けたせいでオシュトルの寿命が縮んだし、帝の教育方針のせいでウォシスが暴走し、暴走したウォシスは核兵器以上の規模の大惨事を引き起こす。更になぜか無駄に忠誠度の高い妄信ショタ共が暴走し、愛に目覚めたウォシスはノリで仮面使って大惨事を引き起こしてしまう。そしてハクを失ったクオンは思わずウィツァルネミテアに変身する。

めぐりめぐってハクオロさんの解放につながったのでそれもよし....ということはできないけれど、このやるせなさ、どうしようもなさが生々しい後味悪さを残しているのが良い(特にやらかした直後のネコネは凄まじかった)。

 

失敗が綺麗に清算されることもなくまた新たな失敗につながるところが好みだった。

 

■ハクオロさん

最後の最後にやりやがったという感じである。

初代うたわれファン歓喜。ハクオロさん帰還が知れ渡ったらカルラとトウカも飛んで帰ってまたにぎやかなトゥスクルに戻るんだろうな。オボロはひげをそって「兄者!」とか言うべき。ただ今回の無印キャラの外見の変化の無さを見ていると、人間とヒトでは老化速度などが違うようなのでハクオロさんは先に老いて死ぬことになるんだろうなあとか考えてしまう。考えすぎか?

 

まあ言いたいことは無限にあるのだが、とにかくいいゲームだった。