なぜ自分がモバマス(デレマス)のアニメをつまらないと感じるようになったのか考える

  元々モバマスを少しやっていたので、思い入れのあるキャラはいくらでもいた。ニュージェネを題材にしたコミカライズなどはよくできていたし好きなキャラにもフォーカスが合うしで、かなり満足度は高かった。その上でアニメ1話があのクオリティだったし、最初に三人が美嘉のバックダンサーとして参加したライブシーンは本当に感動していた。

 

 ところが本田未央が爆発した(というよりはさせられたというのか)。

本田未央はずっと恵まれない立ち位置にいたところから一気にSR昇格・CDデビュー・持ち曲ミツボシの歌詞の本人とのシンクロなど、大きなドラマ性を持っていて、好きなキャラなのだけれど、アニメ版の未央はどうも違和感が拭えなかった。最初は単純に「ゲーム版の未央とちがって、アニメでは等身大のアイドルを強調しているからなんだろう」と思っていた。実際、未央が自信喪失を乗り越える回は(島村卯月への印象のほうが上回っているとはいえ)良い話になっていた。

 一期ラスト、なぜか美波を一度体調不良でダウンさせておきながらなぜかライブ直前は都合よく体調が回復しいけます!と言い出し、アクシデントを気にせず承諾する武内Pというくだりは、スポ根というよりはご都合主義的だし、そもそもこの展開は必要なのか?と少し不自然に感じていた。ズレを本格的に感じ始めたのはこのあたりから。

 

 そして期間を空けての二期。やってくる成果主義の上司。解体の危機に瀕する各アイドルグループ、落ち込むアイドル達、その中でCP存続のために奮闘する武内Pという構図そのものは王道であり、良いなと思っていたのだが、これ以降は「落として上げる」流れが完全にテンプレ化してしまったように思う。結成されたばかりのユニット、デビューしたばかりのアイドルが問題を抱えないわけはないとは思うのだが、誰かの笑顔が曇る→なんやかんやで笑顔が戻ってくるというパターンがずっと繰り返されているため、そもそも前半パートでどんよりしているようなところが茶番に思えてしまうようになった。その裏で島村卯月の問題点がほのめかされつつあるものの、牛歩のごときスローペースである上に島村卯月自体、未央復帰の手助けを(意図せずして)成功させて以降は本編では急速に空気と化してしまっているため緊張感がない。

 

 

 印象に残ったライブシーンも、次で20話だというのにまだ序盤、美嘉のバックダンサーとしてニュージェネが飛び出していった回くらいしかない(これは好みの問題だろうと信じたい)。かな子達がクイズ番組に出た回のように純粋に楽しめる話が来る尺はもうないのではないか?

 なぜこれほどストレスを与えるような脚本にする必要があったのだろう?というところが、自分にとってのもっとも大きな不満点だろう。